分類学の目的のために

私の専門は分類学です。

分類学は生物に名前をつけていく学問です。

名前をつけるというのはどういうことか。
多様な生物を整理し認識可能にしていくことです。

それは人類の知的好奇心を満たすというだけでなく、我々が生きていく中で関わりある身の回りの生物を情報化するという実務的な課題でもあります。
分類学は分類学のためだけにあるのものではありません。

なので、分類学の方法を守ることがこの学問の目的ではありません。
一方で、分類学の方法を理解しないまま分類学を変えようとするなら、それは軽卒なことです。
分類学は直感的に認識されるよりも、実際にはずっと複雑だからです。
分類学を学びながら分類学を変えていかないといけません。

分類学の本来の目的のために。